こんにちは、とんび母さんです🐦
2026年本屋大賞ノミネート作品のブックレビュー、最後の一冊は瀬尾まいこさんの『ありか』です。
あらすじ
夫の浮気によってシングルマザーになった美空と、保育園児の娘ひかり。
そんな二人を支えるのは、なぜか毎週水曜日にお迎えに来てくれる元夫の弟・颯斗(はやと)でした。
物語の鍵を握るのは、美空に「親への恩返し」を要求する実母の存在。
颯斗はその母親を「くそくそばばあ」と呼び、歪んだ親子関係に真っ向から切り込んでいきます。
なぜ颯斗は協力してくれるのか?彼が抱える闇の正体とは——。
ここが刺さる!「愛」という名の無意識
本作を読んで一番心に残ったのは、**「愛情の加害者・被害者」**という視点です。
• **「愛されなかった」**と記憶する子ども
• **「愛してあげた」**と信じている親
この埋まらない溝は、まるで「いじめの関係」に似ています。
いじめられた側は一生忘れないのに、いじめた側は「そんなつもりはなかった」と忘れてしまう。この残酷な非対称性に、ハッとさせられました。
私自身は主人公のような境遇ではありませんが、一人の親として、子どもに対して「親だから、年上だから」という無意識の上下関係で接してはいないか?と自問自答せずにはいられませんでした。
読後の感想
「過去は変えられないけれど、これからの一瞬を丁寧に生きることはできる」。
大人と子どもの間には、どうしても上下関係が潜んでしまいがちです。
年を取っているからといって、何が偉いのか。
子どもに対して常に気を抜かず、一人の人間として対等に向き合う必要性を、深く考えさせられる一冊でした。
子育て中の方はもちろん、かつて「子ども」だったすべての人に届いてほしい物語です。
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