📚本レビュー

『HACK』ブックレビュー|小説なのに思考実験みたいな読後感

こんにちは、とんび母さんです🐦

今日は、前回紹介した
『どうしたらお金持ちになれるの?』の著者、橘玲さんの小説
**『HACK』**を読みました。

あの本で感じた圧倒的な頭の良さ。
「小説も書いているらしい」と知って、
どんな物語になるのか気になり、手に取った一冊です。

主人公は、暗号資産で得た利益にかかる高額な課税を避けるため、
バンコクで暮らす30歳のハッカー・樹生(たつき)。
頭脳明晰だけれど、日々はどこか退屈。
そんな彼のもとに、日本大使館の検察官から
“国際的に消えたお金を取り戻す”という依頼が舞い込みます。

彼が選ばれた理由は、なんと
「退屈だから」。

この一言に、この物語の空気がすべて詰まっている気がしました。

物語は、淡々と、でも確実に、
樹生が裏社会の深みへと引きずり込まれていく過程を描いていきます。
派手なアクションよりも、
お金・税・国家・裏の論理が積み重なっていく感じが、
いかにも橘玲さんらしい。

読んでいて思ったのは、
「これはエンタメ小説だけど、半分は思考実験だな」ということ。
もし自分がこの頭脳と立場だったら?
もし“合法と違法の境界”に立たされたら?
そんな問いが、じわじわと残ります。

小説なのに、読後に残るのはスリルよりも
知的な疲労感と納得感。
やっぱり橘玲さん、頭脳明晰です。

お金やテクノロジー、裏側の世界に興味がある人には、
かなり刺さる一冊だと思います。