📚本レビュー

『ふつうの家族』ブックレビュー|嵐の夜、暴かれる秘密と最後に残る温かさ

こんにちは、とんび母さんです🐦

先日『王様のブランチ』のBOOKコーナーで紹介されていて、気になって手に取った一冊。
**辻堂ゆめさんの『ふつうの家族』**を読み終えました。

あらすじ:完璧な家族に舞い込んだ「異物」

舞台は湘南の一戸建て。そこに暮らす「桜石家(さくらいしけ)」は、周囲から見ればまさに理想的な一家です。

• 父・幸三: 大手電機メーカーのエリート。定年を目前に控えている。
母・春江: お菓子作りが趣味の、優しく献身的な専業主婦。
長男・裕一: 鉄道会社への就職が決まり、現在は一人暮らし中。
長女・灯(あかり): 幼い頃から体操一筋に打ち込んできた体育大生。

久しぶりに家族4人が顔を揃えた、ある嵐の夜。
家の玄関先で、見知らぬ青年が意識を失って倒れているのが発見されます。

「一体、誰が彼を招き入れたのか?」
「彼は何者なのか?」

停電によって暗闇に包まれた家の中で、彼という存在をきっかけに、家族がひた隠しにしてきた「秘密」が次々と照らし出されていく……緊迫の心理ミステリーです。

感想:読み終えたあとに広がる、意外な温かさ

この本、読み始めよりも、中盤から終盤にかけての加速感がすごいです!
ページをめくる手が止まらなくなりました。

最初は「『ふつう』に見える家族にも裏の顔がある」という、ドロドロした暴露話なのかな?と思って身構えていたのですが、読後感は予想外のものでした。

もちろんミステリーとしてのスリルもしっかりあるのですが、それだけではない**「家族の形」に対する温かさ**が根底に流れている気がします。

すべての秘密が明かされ、青年との交流を経て辿り着く結末。
読み終えた瞬間、タイトルである『ふつうの家族』という言葉が、また少し違った意味を持って心に響きました。

新しい環境で少し疲れが出やすいこの季節。
静かな夜の読書タイムに、ぜひ手に取ってみてほしい一冊です。